テレビ会議でタイから出席

ぼくがつとめている会社は、社員100人程度のちいさな会社で、全員がおなじ社屋に勤めています。会議をやるにしても、社屋にいれば5分もあれば集合できるので、いまどきのかっこいいテレビ会議なんてのは、やったことがありません。この前、大学の同期生たちとひさしぶりに顔を合わせ、こんど東南アジアのタイに赴任することになったともだちがいたので、本社との連絡はどのくらいの頻度でやるんだと聞いてみると、「本社で会議があれば、タイからテレビ会議で出席するんだよ」といっていて、びっくりしました。

そのともだちは、バリバリの文系人間で、パソコンは仕事で使うだけのような男です。そんな彼の口からテレビ会議という単語が出てきたのに驚いたんですが、彼がつとめるアパレルの大手メーカーでは、だいぶ以前から導入されていて、海外だけでなく国内の各支社ともテレビで会議に出席する仕組みができているのだそうです。彼も、テレビ会議の仕組みややり方はまったくわからないままに、パソコンモニターの前に座って遠くにいる上司の話を聞いたり、自分のお店の状況を伝えたり、いつのまにかできるようになったと言っていました。

彼の会社は、経営の拠点は東京のど真ん中に置いていますが、創業の地である地方の都市に、いまも本社を置き続けているんです。経営陣の幾人かは常に本社にいるので、むかしから遠方との意思疎通に力を砕いていて、テレビ会議の方式も、他社に先駆けて導入したのだとか。それまでなら、会議出席のために時間と費用と労力がいったのが、それらが一気に削減されて、会社の業績アップにつながり、あっという間にテレビ会議が全社に広まっていったといいます。タイからもこれまでどおりに会議に出られるなんて、ぼくの小さい会社もがんばって追っかけないといけないなと、強く感じさせられました。

テレビ会議はもっと発展させる必要がある

テレビ会議、それはとても便利で未来の明るいものだと思っていました。しかしはじめてテレビ会議というものを経験してみたところ、それはそれは実用とは程遠いものだと感じるしかありませんでした。同じ空間にいなくても顔をつき合わせて離すことができる。という幻想に捉われすぎて、一瞬なにかすごい先進的なことをしているような感じはするでしょうが、ただそれだけです。一対一、つまりテレビ会議ではなく、テレビ電話だったとすればよいのでしょうが。

何がいいたいのかというと、テレビ会議といっても、複数人を一度に見渡すことができるようなものは実用化されておらず、画面上に語っている相手が映るだけでは、ある一人の発言にたいし、他者がどういう感想をもったのか、声や表情、しぐさなどで感じ取ることができます。それは、ひとりだけの話ではなく、全体のメンバーを通してどういうものが優勢なのかを知ることもあるでしょう。それがテレビ会議というシステムではとても難しいのです。

なのでテレビ会議はこれからもっと進化していく必要があると思います。単純な言葉だけの会議ではないことを示さなければ未来はありません。個人的にはチャット会議のほうがそのまま議事録になるからそれでいいのではないかと思うくらいです。通信の発達も通じてより鮮明な画像を広範囲にわたって取得し、核メンバーに配信する。そういったシステムを作り上げていかねば、テレビ会議が本当の意味において有効に利用できるようになったということにはならないでしょう。

テレビ会議システムって必要ですか

テレビ会議システムが初めて導入されたのは20年くらい前のことではなかっただろうか。今となっては何処の企業も導入し遠隔地との会議に多様されているようです。導入当初は設備自体と通信費が高額で決まった拠点間でしか利用できなかったと記憶しています。また導入拠点がやはり大きな本支店間や海外拠点などとの会議に多く利用されていたように思います。確かに便利なテレビ会議ですが海外との会議では時差の問題など弊害もあったように記憶しています。

テレビ会議で本心は伝わるかと言うと半分くらいしか伝わらないのではないでしょうか。経費削減や効率化でシステム化したのはいいけれど会議を開くことが目的化し、本来話し合わなければいけないことが希薄になってきているように思います。また、相手がその場にいないので適当な受け答えや参加するだけで意見しない一方的な会議が増えたように思います。ひどい場合は映らない部分で他の事をしている場合もあるようです。

そんなテレビ会議システムですがやはり今後も必要とされるのでしょうか。会議は面と向かって頭をつき合わせて行うほうが本音も見えてくるし表情や口調で感情を読み取ることができると思います。高価なシステムを導入したから会議をするのではなく必要な決定事項を決めるために会議を行うのが本来の会議のあり方だと思います。交通費や日当が惜しくてシステムを入れるより現場で直接生の声を聞くほうが効率的だと思います。