イノシシと日本人

今年の干支である亥
【イノシシと日本人】
平成19年の干支は亥(正確には丁亥)
子(ねずみ)から始まる十二支の中で、イノシシは12番目にあたる動物です。
ただし、これは日本だけで、十二支の発祥の地である中国では、
イノシシではなくブタになっています。
もともと中国では「猪」の字はブタを意味し、イノシシは「野猪」として
区別されてきました。
十二支が伝わったころの古代日本には、野生のイノシシから家畜化によリ
進化したブタはまだ存在せず、ブタの原種であるイノシシをもって亥年に
当てたといわれています。
イノシシの種類は世界で30種あり、日本にはニホンイノシシと
リュウキュウイノシシの2種類が生息しています。
日本でイノシシは、古代から毛皮や食料として狩猟の対象とされていました。
縄文時代の遺跡からはイノシシの骨が出土し、
また古墳時代にはイノシシの埴輪が登場しており、これらのことからも
日本入とイノシシは深いかかわりがあったことが分かります。
仏教が伝来されてから肉食が禁止されるようになり、
この食習慣は明治初頭まで続きましたが、これにはイノシシ・シカ
の肉は除かれており、この間もイノシシの肉は重要なタンパク源として
食されてきました。イノシシ肉はカルシウムや良質のたんぱく質が豊富で、
ビタミンB1も多く、牛肉や豚肉に比べると低カロリー・低脂肪、脂身には
必須アミノ酸「コラーゲン」も多く含まれています。
イノシシ肉を使った料理として有名なのが「ぼたん鍋」。
これは、薄切りにしたイノシシ肉をぼたんの花を模して皿に盛り付ける
ことから名村けられました。
「ぼたん鍋」の起源は肉食禁止が解かれた明治時代、兵庫県篠山に駐屯
していた陸軍歩兵部隊が捕獲したイノシシ肉を味噌汁にして食べ、
さらにアレンジされたものが始まりだそうです。
地域によっては、「猪鍋」「しし鍋」とも呼ばれますが、みそ仕立てに
してネギ・自菜などの野菜やキノコ類などと一緒に煮込んだ鍋料理で
あることは同じようです
イノシシは一度に5〜8頭の子を産むことから、「豊穣多産」のシンボル
にもなっています。四国・西日本などには豊猟や豊作を願い、旧暦10月の
亥の日に山や田んぼの神様に感謝する行事や祭りがいまなお残っています。
また、イノシシを信仰の対象とする神社もあります。和気清麻呂を祀る
京都の護王神社には狛犬ならぬ一対の狛猪が本殿前に控え、「猪神社」
として人々に親しまれています。清麻呂の足が衰えて立つことも
できなくなったとき、イノシシが現れて助けたという伝説から、
足腰の守護神として崇敬されているそうです。
年初に「猪突猛進」できそうな目標を考えてみるのもよいのではないでしょうか。
「猪突猛進」
↓
周囲の人のことや状況を考えずに、一つのことに向かって猛烈な勢いでき進むこと

(参者資料…「十二支の醤題事典」東京堂出版ほか)
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